先日↓こんなツイートをしました。
ワイの住んでる分譲マンションの修繕費積立金が鰻登りなんだが、当初の見通しが甘すぎるんじゃないかね。
— 招金🐾世界恐慌待ち (@athlete_bone) December 7, 2019
現在約20年で去年6000円だったのが1万2000円に(*_*)
実際どれくらい費用がかかるのでしょうか?
平均はどれくらい?
調べて行きます。
そもそもマンションを購入後
住宅ローン以外の支払いはどのようなものがあるのでしょうか?
基本的には毎月
管理費
・管理会社への業務委託
・清掃、ごみ処理
・共用部保守点検
・共用部電気、水道代
・共用部火災保険
などなど
修繕積立金
・外壁の改修
・受水槽の取り換え
・災害の修繕
・警報機取り換え
・屋根、屋上、駐車場の改修や増設
などなど
駐車場代
・各自
町内会費
・住宅地域による
ちなみに私が住んでる家は
築20年で
管理費 3,300円
修繕積立 12,000円
駐車場 7,000円
町内会費 300円
かかっています。
上記+固定資産税(1月1日の固定資産所有者)などですね。
固定資産税は下の方でおおよその計算しています。
まずは「修繕積立金」(以降:積立金と表記)
について調べていきます。
そもそも長期修繕計画があるのか?
計画期間25年以上の長期修繕計画に基づいて
積立金の額を設定しているのか?

国土交通省:マンション総合調査から引用
長期修繕計画作成している:90.9%
⇒逆に言うと9%は作成していない。
その計画に基づいて積立金を設定している:53.6%
⇒46.4%は・・・どういうこと?
積立金の積み立て方式は大まかに2つあります。
均等積立方式:計画期間中、均等に積立。
最初からちょっと多めに設定されるパターン
段階増額積立方式:5、10年などの単位で積立金を見直し
増額させる方式。
新築マンションの場合、
多くが段階増額積立方式を採用しており
ランニングコストを安く見せかけ
購入を促すのです。
増額の度に
マンション住民の承認やら会合が行われたりするので、
想定通りの増額が出来ずに、
「計画通りの修繕・改築が行われない」
などの問題が起きやすくなります。
長期修繕計画に基づいて積立金を設定してない所は
段階増額積立方式を採用されてるのでしょう。

国土交通省:マンション総合調査から引用
昭和54年以前は段階方式が15.6%なのに対し
平成22年以降は67.8%まで増えていますね。
全体で言うと積立方式は半々のようです。
全体の約35%が積立金が不足しているようですね。
どちらの方式が不足しやすいのかは
このグラフでは分かりませんが、
計画に対し20%超不足していると
回答しているマンションが
15%も存在している事が驚きですね。
後々、九龍城みたいになるのでしょうか・・・


国土交通省:マンション総合調査から引用
積立金の平均は11,243円
平成22年以降のマンションの積立金は
ガクッと下がっています。
段階増額方式が70%近くまで増えてるので
納得が出来ますね。
という事は
20年後、30年後はそのツケが回ってきますので、
月当たりの修繕費は一気に増えていくでしょう。

国土交通省のマンションの修繕積立金ガイドライン
によると、
平均200円/㎡・月くらいですかね。
3LDK 80㎡で考えると
16,000円ですね。
22年以降のマンションの平均積立額が
8,000円前後と考えると
仮に5年に1回2,000円の値上げしたとすると
21年目で16,000円
41年目で24,000円になってきますね。
それでもガイドラインの積立額に
100万ほど不足します。

マンション積立金って
45年ほどで1,000万近くなるんですね。
マンション管理費は
15,000円/月が多いようです。
↑全体の22%

固定資産税は
・固定資産税評価額×標準税率1.4%
(固定資産税評価額は国土交通省が年に1回、
その土地の売買取引において適正とされる価格を定めた
「地価公示価格」の70%を目処に計算)
※↑地域によって違う可能性あるので
税理士、税務署等に相談してくださいね。
200㎡以下のマンションの場合、
課税標準が1/6、
200㎡以上の場合は1/3になります。
お試しで計算してみましょう。
一般的な3LDKで70~90㎡程度
固定資産税評価額
土地:1200万円
建物:1800万円
固定資産税:1.4%
都市計画税:0.3%
新築1年
固定資産税(土地の価値は変わらないものとする)
(土地)1200万円×1/6×1.4%=約2.8万円
(建物)1800万円×1/2×1.4%=12.6万円
※新築の場合建物の固定資産税が1/2になる。
⇒東京都主税局より
都市計画税(市町村によってあったり無かったり)
都市計画税
3000万円×1/3×0.3%=3万円
2.8+12.6+3=18.4万円。
築5年間は建物は軽減特例で1/2になるが、
築6年以降は無くなる。
その代わり経年減価補正率を当てはめて
建物価格が減る。

東京法務局⇒コチラから引用
築6年
固定資産税
(土地)1200万円×1/6×1.4%=約2.8万円
(建物)1800万円×0.8335×1.4%=約21万円
都市計画税
2700万円×1/3×0.3%=2.7万円
2.8+21+2.7=26.5万円。
築10年
固定資産税
(土地)1200万円×1/6×1.4%=約2.8万円
(建物)1800万円×0.7397×1.4%=約18.6万円
都市計画税
2531万円×1/3×0.3%=2.5万円
2.8+18.6+2.5=23.9万円。
築20年
固定資産税
(土地)1200万円×1/6×1.4%=約2.8万円
(建物)1800万円×0.5054×1.4%=約12.7万円
都市計画税
2110万円×1/3×0.3%=2.1万円
2.8+12.7+2.1=17.6万円。
建物の値段次第ですが、
おおよそ20年で
当初の固定資産税を割ってくるイメージですかね。
ローン35年支払い終わった頃にはおいくらでしょうか?
築35年
固定資産税
(土地)1200万円×1/6×1.4%=約2.8万円
(建物)1800万円×0.2345×1.4%=約5.9万円
都市計画税
1622万円×1/3×0.3%=1.6万円
2.8+5.9+1.6=10.3万円。
見ていただいた通り、
建物の値段が固定資産税に与える影響が大きいですね。
年間のランニングコストを簡単に計算してみましょう。
40年間の固定資産税平均額が年間15万円だとして、
(積立金18,000円+管理費15,000円)×12か月
=15万+39万6,000
=約55万円/年
もちろん地区や状況により金額は変わってきますが
目安になるかと思います。
不動産業者の売り文句として、
「賃貸で毎月7万円を払うなら
それを購入に回せば35年後持ち家になりますよ」
たしかに7万円×12か月×35年で2,940万円。
それで持ち家に。
聞こえは良いですが、
ランニングコスト55万円/年×35年=1,925万円
さらにローンの利子を考えると
35年固定金利1%(超低金利)だとすると
月のローン支払いが
8万5千円+ランニングコストに。
利子分650万円程度(手数料込)も乗ってきます。
合計約5,650万円
土地代が変わらないとして
約1600万円の資産を手に入れる事になるのですが、
35年3000万円払って資産無しと
35年5600万円払って資産1,600万円。
今回の計算は一例で細かい事を抜いていますし、
土地によっては儲ける事も十分考えられます。
あっ火災保険、地震保険なども忘れずにね!
購入を考えてる場合は、
しっかり計算してみましょう!
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